学長×編入生 座談会
「経験を活かした歯科医師に」と歯学部での学び直しを決めた学生たち
文部科学省でも、近年多くの施策を打ち出しているリカレント(学び直し)教育。本学も2学年から入学できる試験を実施し、編入生を積極的に募っています。実は歯科医師は長く働けるだけでなく、求人数も多く社会的ニーズが常にある職業。また他分野の専門知識や社会人としての経験といった編入生ならではのスキルは、歯科医師となった際の大きな力となります。今回はそんな編入生に、入学のきっかけや感想を語ってもらいました。
4年
伏見 大貴さん
横浜国立大学理工学部機械工学材料系学科卒業
横浜国立大学大学院工学部
システム統合工学専攻修了
神奈川県立多摩高等学校 出身
4年
野﨑 寿里さん
東京外国語大学外国語学部卒業
神奈川県立横浜翠嵐高等学校 出身
4年
澤田寛徳さん
日本大学経済学部卒業
栃木県私立 國學院大學栃木高等学校 出身
3年
小林理紗さん
東邦大学看護学部卒業
神奈川県私立 横浜女学院高等学校 出身
学び直しのきっかけは人それぞれ
学長
今日は編入学試験を受けて歯学部生となった皆さんに集まってもらいました。
以前のキャリアから歯科医師を目指すことになったきっかけは何だったのでしょうか。
伏見
メーカーに勤務していましたが妻の実家が歯科医院で、事業承継のため義父の母校である神奈川歯科大学に入学しました。
野崎
大学で学んだ語学を活かして働いていました。何度か転職も経験したのですが、女性の場合はまだまだ新卒至上主義という考え方が強いと感じ、手に職を付けたいと思ったことが一番の理由です。
澤田
私の場合は父が医師で、以前から医師や歯科医師に興味はありました。大学卒業後は塾講師になりましたが、一旦社会に出てみたことで、その気持ちが再燃したという感じです。
小林
私も父が歯科医師、母が看護師という環境で、どちらの職にも憧れがありました。
看護師として1年間働きましたがやはり歯科医師への想いが強く、編入を決意しました。
受験科目の生物は入学後の勉強でも重要に
学長
皆さん働きながらの受験準備だったと思いますが、どれくらい前から、どのように準備をしましたか?
野崎
私は「次は転職ではなく、学び直そう」と思っていたので、歯学部と決める前から2年ほど受験勉強をしていました。
伏見
義父から承継の話があったのが編入試験の1年ほど前のこと。そこからですね、受験勉強を始めたのは。
澤田
私は3月の編入学試験を受けたのですが、その年の初めに両親に相談したので、3カ月程度ですね。
学長
澤田さんは塾の講師だったから、常に準備ができていたともいえますね。
小林
入職直後はもちろん編入学のことは考えていませんでしたが、9月にオープンキャンパスでこの大学を訪れて、編入学を決意。11月の第1期試験を受けました。
学長
試験は大変でしたか?
小林
学力試験は基礎的な部分が多かったと思います。その分、面接や小論文の対策に力を入れるといいのではないでしょうか。
伏見
私も小論文には力を入れました。また生物や化学といった科目は入学してからも重要になると思い、頑張りました。
野崎
そうですね。高校の生物基礎はできるだけ見返しておくと、大学での授業の理解も深まるかなと思います。
丁寧な指導が入学前の不安を払拭
学長
では入学前に不安に思っていたことや、学び始めての感想についても聞かせてもらえますか?
澤田
歯学部の場合、手技を修得する実習が不可欠ですが、自分にできるのだろうかと少し不安でした。
学長
大丈夫でしたか?
澤田
はい。先生方の指導がとても丁寧で、疑問点があっても気軽に質問ができ、不安の解消につながっています。
小林
私も手先の器用さについてはあまり自信がなかったのですが、いま歯型彫刻実習に一生懸命取り組んでいます。
伏見
私は先ほども話した物ですね。授業が入学試験以上に難しくなると思い、不安でした。でも澤田さん同様、先生に相談することで不安は払拭されました。
野﨑
もともと文系だった私は、まず勉強についていけるのかが不安でしたが、オンデマンド配信などで復習を重ねたことで不安が解消できました。また社会人を経験した学生がどの程度在籍しているのかも心配でしたが、意外と多かったので安心しています。
学長
一般入試で入ってきた社会人経験者もいますしね。ちなみに勉強法で心がけていることはありますか?
野崎
試験の直前に慌てたくないので、日頃からコツコツ勉強する癖をつけています。それが国家試験にもつながるような気がして。
伏見
私は毎回の試験でも順位にこだわるようにしています。卒業まで、なるべく上位5位以内に入り続けることが目標です。
コミュニケーション力が社会人経験者の強みに
学長
実際に学び始めて、どんな風に目標とする歯科医師像を描いていますか?
野崎
自身の経験を活かして、外国人を対象とした治療を行いたいということと、ビジネスパーソンでも通院しやすい早朝や夜間にも治療を行う歯科医師になりたいですね。
澤田
社会人経験者の強みであるコミュニケーション力を活かし、信頼される歯科医師になりたいと思います。
伏見
私は一人ひとりの患者さんを丁寧に診察できる歯科医師が目標です。
小林
歯学にも多くの専門分野がありますが、幅広い選択肢を持てるよう、今は目の前のことを着実にこなしているところです。
学長
法歯学やスポーツ歯科、審美歯科など、さまざまな分野がありますからね。では最後に、編入学を考える人に向けてメッセージをお願いします。
小林
また勉強を続けるのは大変ですが、そこで自身の成長も感じられると思います。
澤田
5Stage制は1つの科目に集中できるので、学びやすいのではないでしょうか。
野崎
転職する際、歯科医師を選択肢に入れてもらいたいですね。一歩踏み込む勇気があれば、皆さんがサポートしてくださるので。
伏見
楽しみながら学ぶことが大事だと思っています。だから編入試験も楽しむくらいの気持ちで臨んで、頑張ってください。
学長
今日はありがとうございました。