神奈川歯科大学 歯学部

教育課程の特色

1|5Stage(学期)制で少ない科目を集中的に学修する

「5Stage(学期)制」は、1年間を5つのStageに分け、7週を1Stageとする体系的にプログラムされたカリキュラムです。少ない科目を集中的に学修し、無理なく着実に履修できるようになっています。歯科医師への道を着実に歩むことができるよう、その講義や実習が、"何のために学んでいるのか"をより明確にし、それぞれの科目で修得した知識が次の科目につながる工夫がなされています。StageⅤはstageⅠ~Ⅳで学んだ内容を振り返り、知識を定着させるための授業を行う期間です。
また、学生ポータルサイトを活用することで、自分の時間割や出席状況、事前事後学修、成績評価を随時確認できます。事前学修に必要な書類を受け取ったり、わからないところを事前に質問したり、担当教員と双方向のコミュニケーションが、手軽に行えるツールです。すべての講義は録画されており、欠席した講義・演習については、理由の如何を問わず補完授業を受講することを必須化しているため取りこぼしがありません。講義の出席率上昇、理解度アップにつなげます。

2|効率的・効果的に学修できる

単に受動的に知識を修得するのではなく、自ら学び、自ら考えて問題を解決する能力を身につけるため、参加型の講義や実習が多いのも特長です。各系統は密接に連携し、科目ごとに設定された到達目標に向けて順次学んでいくことで卒業目標を達成。各料目で修得した知識が次の科目につながるよう工夫されており、歯科医師として必要な能力を担保することができます。
また、知識、技能、態度を総合的に修得するため、教養系科目、基礎系科目、臨床系科目のすべてを「歯科咬合医療系」、「生命科学口腔病態系」、「社会と歯科医療系」および「神奈川歯科大学固有科目系」という4つのコースで体系的に編成し、学修の順位性を考慮して積み重ねることにより、効率的・効果的に学修が進むように配慮しています。

3|学修成果をフィードバック

学生は学生ポータルサイトを活用することで、自分の時間割や出席状況、事前事後学修、成績評価を随時確認できます。各ステージ終了後には科目試験が行われ、結果はすぐにフィードバックされます。理解が不足していた部分については「フィードバック講義」がオンデマンド配信されます。さらには、弱点補強のために臨時で行われる「補講」授業もあり、しっかりと弱点を克服してから次のステップへと進めます。また、2学期制ではなく5学期制であることから短いスパンで科目試験結果が分かるため、学修状況を早めに把握することができ、成績が思わしくない学生には担任教員との面談を行うことでモチベーションアップやメンタル面でのバックアップも行っています。毎年、自己成長度アンケートも実施しており、学生が大学での学修を評価し、自己成長の実態を把握するために実施されています。

4|DXによる教育の質的転換支援を実施

  1. 全学年の講義(実習、補講等以外)をLMSにてオンデマンドで振り返ることが出来、不得意科目をフォローすることが可能です。
  2. モジュール試験直後のフィードバック講義をLMSにてオンデマンド受講することで、試験で出来なかった箇所を何度もフォローすることが可能です。
  3. 1~3年生の総合試験の一部にAI作問システムを導入しており、効果的な自学自習が可能です。
  4. 2年生の解剖実習にて、仮想現実・人工現実感(VR)および空間再現(SR)の最先端技術を活用して作成した剖出手技の立体動画を使用しています。VRゴーグルやSR裸眼立体視ディスプレイ・タブレットで高精細な立体画像を閲覧し、複雑な構造の理解に役立てています。
  5. 4年生の口腔外科実習にて、VR/SRの最先端技術を活用して作成した基本手技の立体動画を使用しています。
  6. 4年生の総合歯科学実習(口腔外科担当部分)にて、VR/SRの最先端技術を活用して作成した基本手技の立体動画を使用しています。

VR/SRデバイスを用いた解剖実習における剖出手技の説明

VR1

VR2

5|自己探求学でさらにステップアップ!

2024年度から、成績が優秀で学習態度も優れていると認められた学生は、Stage Vを柔軟に活用した「自己探求学131年~3年)」を開講。ボランティア活動、研究、インターンシップ、国内外短期留学等自分に合った方法で研鑽・体験等を通じたアクティブラーニングを実践することにより、新たな気づきと自己成長の機会を得ることができ、かつ単位が認定されます。

6|数理・データサイエンス・AI教育プログラムについて文部科学省より認定を受けました。

【取組み概要】
2022年度入学生から開始した本学の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」及び「情報リテラシー」は、大学基準協会が示す「21世紀型リベラルアーツ教育」を参考とし、デジタル社会の進展に対応できる情報通信技術の育成を目指し開講したのものです。VRやAIの歯科医学への応用を専門とする教員が担当するため、確率や統計、データ分析の一般的な内容のみならずAIの歯科分野への応用事例を数多く紹介し、学生の興味を引く工夫を凝らしています。各授業を客観的に評価する「授業評価アンケート」において学生から高い支持を得ております。

【プログラムの名称】
数理データサイエンスAI教育プログラム

【神奈川歯科大学の認定制度申請内容】

MDASH Literacy

文部科学省認定ロゴマーク(認定有効期限:2028331日まで)

【実施体制】

委員会等 役割
総合歯学教育学講座教授 運営責任者
教育企画部

プログラムを改善・進化させるための組織
自己点検評価の実施

数理データサイエンスAI教育プログラム教員 授業計画の策定、運用

【修了要件】
1年次開講科目「数理・データサイエンス・AI」および「情報リテラシー」、「歯学のための数学・物理」の単位を取得すること。

【授業課目と内容】
本プログラムは歯学部1年生の必修科目として実施され、本科目の履修が進級に必須であるため、歯学部1年生は全員履修することになる。
科目「数理・データサイエンス・AI」の内容として、「データサイエンスとAIの役割」、「データ・AI 利活用の最新動向」、「インターネットの仕組みと情報セキュリティ」、「デジタルとアナログ・デジタルと歯科」を導入として学び、次に確率や統計、データ分析の基礎について計12コマ履修する。講義とシームレスに連動する時間割の中で、Pythonによるプログラミング入門とMicrosoft Excelを用いたデータ分析演習を計6コマ履修する。科目「歯学のための数学・物理」の内容の一部として、「SI単位系」、「単位の換算」、「有効数字」を2コマ履修する。課題として、Chat GPTなどの生成系AIを利用した文章を30%まで利用することを許可したレポートや、「日常生活においてプログラミング的思考を活かした例を挙げよ。例:カレーの調理は順次処理」などの課題を課し、自分事として主体的に取り組んで修得できる工夫を行っている。また、VRやAIの歯科医学への応用を専門とする教員2名が担当するため、AIの歯科分野への応用事例を数多く紹介し、歯学生の興味を引く工夫を凝らしている。

【歯学教育モデル・コア・カリキュラム2022年度改訂版との対応】

IT:情報・科学技術を活かす能力(Information Technology)

医療・医学研究をさらに発展させるために、発達し続ける情報社会を理解し、人工知能(AI)やデータ活用を含めた高度科学技術を活用していく。

  歯学教育モデル・コア・カリキュラムの学修項目 対応する授業科目
IT-01 情報倫理(AI倫理を含む)及びデータ保護に関する原則を理解している。 情報リテラシー
IT-02 健康・医療・介護に関わる情報倫理を理解している。 情報リテラシー
IT-03 個人の情報コントローラビリティに基づいた、医療・保健・介護分野でのInternet of Things(IoT)技術やAI等のデータの活用を理解している。

数理・データサイエンス・AI

情報リテラシー
IT-04 数理・データサイエンス、AI等の基本的情報知識と実践的活用スキルを身に付ける。

数理・データサイエンス・AI

歯学のための数学・物理
IT-05 データサイエンス、AIを駆使したイノベーションの創出に関心を示す。 数理・データサイエンス・AI
IT-06 歯科医療においてDigital Dentistryの活用を理解している。 数理・データサイエンス・AI

【内部評価】